今日のごはんは何にしようかな 

飲み歩きと食べ歩き たまに料理を作ります


スポンサードリンク

 

自己紹介と本ブログのコンテンツとプライバシーポリシー

感想文 ミーコの宝箱/森沢明夫  (再掲)

この記事をシェアする

ミーコの宝箱/森沢明夫

f:id:take--chan:20160313135755j:plain

この本の紹介は、ブログを始めた二記事めで紹介しているのですが、当時は文章も拙かったので、リライトしてみました。

 

 

本の構成と主人公ミーコの身上

この話は、主人公ミーコを、自分、友達、先生、育ててくれたおじいさん、恋人だった男性、仕事のパートナーでもある男性、娘のチーコ視線で語る、短編オムニバス形式になっています。ミーコと語り部となる登場人物の接点となった時期が違うので、読者は子供の頃から、ミーコの子供であるチーコが成人するまでの間のミーコを自然に見つめることが出来ます。

主人公のミーコは、生まれる前に父親に逃げられ、幼いころに母親に捨てられ、祖父母に育てられます。しかも祖母は今で言ったら虐待で通報されるのではないかというレベルの過酷なしつけを受けます。

おとなになった後も、子供が出来た後で夫に逃げられたりとか、介護職とSMデリヘルの掛け持ちで一人娘のチーコを育てたりとか、本当に波乱万丈の行き方をします。

ところが、そんな波乱万丈な人生も、ミーコは自暴自棄になったりせずに前向きに生きていくし、そんなミーコを森沢明夫さんが温かいタッチで書いていきます

 

著者の森沢明夫さん 

 

森沢明夫さんといえば、吉永小百合さんが主演で、鶴瓶さんや阿部寛さんが渋い演技をしていた、「不思議な岬の物語」の原作である、「虹の岬の喫茶店」を書いた方です。

www.amazon.co.jp

 

実在するミーコさんのモデル

このミーコのモデルになっているのは、今は女流カメラマンとなっているJellyさんだそうです


ameblo.jp

 

私がJellyさんを知ったきっかけになったのは、2015年の10月末に開催されたLove to Erosというちょっとえっちな写真展でした。

f:id:take--chan:20160313233935j:plain

この主催をしていたのがJellyさんでした。何度か記事にしている田岡まきえさんともこの写真展で知り合いになり、以後お友達付き合いさせていただいています。

カメラウーマンのJerryさん

当然、Jellyさんが撮った写真もありました。彼女はずっとIkoiちゃんというモデルさんを使っています。この写真展ではIkoiちゃんの故郷で撮影をした写真が展示されていました。

ヌードもある写真展にもかかわらず、ikoiちゃんの写真ではヌード写真がほとんど無かったので、不思議に思ってその理由をJerryさんに聞いたら、「実家で寛ぐIkoiちゃんが寛ぐ姿を見てたら脱がせられなくなっちゃったのよねぇ」って言っていました。

彼女の写真は、そこにいるIkoiちゃんだけでなく、その人柄や育ってきた環境やいろんなものが画像の向こうから見えてくるような感じがしました。そして、撮っているJellyさんの優しさも画像から溢れていました。

  

Jerryさんの人柄を知った後で、 「森沢明夫さんがJerryさんをモデルにした小説を書いている。そして、その中で、主人公の女性はSMデリヘルで働いたり、子供の頃は両親のいない環境で祖母に厳しすぎるまでに躾けられる環境で育てられた様子を書いている。」と言う事を知りました。

 

正直びっくりしました。実際にJerryさんに会ってみると、そんな過去があることを全然感じさせない、明るくて、見た目は天真爛漫な感じのする方なんですよ。

 

そして、この本を読んだ後にも会う機会があったのですが、本の内容についても実にあっけらかんとして話すんですね。ともすれば黒歴史にしそうなことも、全部自分のこととして包み隠さず、飾らず話す様子が、すごくかっこよく感じました。

Jellyさんがツイートで

 

 とストーリーの背景に関わることを言っていますので、かなりの部分は実話に基づいているみたいです。

 

 

森沢さんは下記対談で明らかにしているように、Jellyさんに対しては短時間のインタビューのみで、あとはインスピレーションで書いたと言っています(ちなみに下記対談はかなりネタバレがあるので、読む方はその旨ご了解下さい)

WEBきらら from BookShop

 

第一章にSMデリヘルの話が出てくるんですが、森沢さんの取材もここに一番時間をかけたと言っています。こいつ通ったんじゃないかというぐらい描写がリアルです。(なんでお前はリアルだと分かるんだって話は置いといて。。)

 

山場は最終章に書かれているミーコとチーコ二人の親子の心の繋がりの強さと深さだと思います。ミーコが親がいない環境で育ったので、なおさら響くのではないかと思います。

 

文庫版の帯で、「最終章で『宝箱』を開けた時、あなたはきっと泣いています・・・・」というコピーがありますが。僕は最終章に辿り着く前から何度も泣いてしまい、文庫本が水分を吸ってだいぶ膨らんでしまいました。

 

 最後に、素敵な書評を見つけましたので、ちょっと紹介させていただきます。

 

チーコのモデルになった娘さんには未だお会いしたことが無いのですが、Jellyさんのツイッターからは小説通りに、ほんとに可愛くてしょうがない様子が伝わってきます。そして、娘さんもお母さん(Jellyさん)の愛をいっぱいに受けとめて育っている様子が伺えます。

 

 

そして、今Jellyさんは被写体を募集しています。もし、ミーコの宝箱を読んで、Jellyさんに撮ってもらいたいなと思った方がいたら、下記連絡先にダイレクトメールなどで連絡してみてください。

 

 

sugisun-papa.hatenablog.com

 

 

 

 

先週の土曜まで、26日間連続更新なんていう身の丈に合わないことをやってしまった為、ちょっと最近ネタ切れ気味です。

水曜日には、4月に行った豆富料理屋さんの蔵出し記事をだしてしまいました。

 

f:id:take--chan:20160705165604p:plain

ネタ切れ対策を兼ねて、今回は初期の記事のリライトをしました。

元記事はこちら

 

www.take--chan.tokyo

 自分で見ても「読みにくい」

 

 

ではまた。