三河島に、これぞ角打ちっていう酒屋さんが有りました。
家谷酒店
常磐線で日暮里から一駅離れただけなのに、昭和感と日本じゃない感が感じられる三河島。今回のお店は更に大通りから入って細い路地を入りこんだところとなります。
お店自体は非常に目立たないところにあるので、行く方がいたら、この銭湯を目指して下さい。
帝国湯
銭湯の名前は帝国湯といい、建物は波風造りのような堂々とした外観です。建てられてから60年以上経っているのだとか。
酒屋さんに行く前に銭湯に行って温まってから飲めば、ビールが一段と美味しくなるかもしれません。
ちなみに、三河島から家谷酒店に向かうと、もう一軒、雲翠泉という銭湯の前も通ります。三河島から300-400mの距離にも関わらず、です。地図で見てもここらへんは東京でも屈指の銭湯集中エリアになるんですね。
いつでも営業の家永酒店
銭湯の向かいに目指す家永酒店がありますが、入り口には看板も何もありません。かろうじて、入り口のガラス扉に家永酒店と書かれていますので、酒屋であることが分かります。
でも、営業時間は朝8時から夜中まで、年中無休で営業していますので、親父さんさえいれば安心して飲めます。
大抵の角打ち酒屋は角打ちは夕方からで、夜9時ぐらいに終わってしまう店も多い中、嬉しい計らいです。
店内
店内は、ひと目見てすごいです。ともかく雑然としています。以前は飲食店向けの卸をしていたそうなのですが、卸をやめて引き上げてきた在庫をそのまま少しづつ出していたのだそうです。ですので、販売終了となった古いブランドのお酒や古いデザインのボトルが並んでいます。
以前はもっとあったのだそうですが、ネットや雑誌で「レアなお酒があるお店」と紹介され、地方からわざわざ買い付けに来る人が現れたりして、今ではほとんど捌けてしまったのだとか。
店の中には猫が3匹ぐらい居て、店番をしてくれています。写真を撮らせてくれたのはこの子だけでした。
缶ハイボールと乾き物
店にあるものを適当に選んで、親父さんにお金を払って、親父さんとだべりながら飲むという角打ちの王道のような飲み方ができます。
親父さん、昭和26年からこの地に住んでいるそうです。僕も親父が一時期三河島に住んでいて、両親の新婚生活が三河島からスタートしたことから、小さな頃には結構訪れており、ゴム工場の煙が臭かった事や、常磐線の貨物列車がひっきりなしに往来していたことなどを親父さんと話しました。
その後、親父さん築地の高校に通うことになり、放課後に今の晴海あたりの海岸で泳いだとか、昭和の話を色々としてくれました。
僕が飲んで、親父さんが話している間も猫は大人しくしていました。
親父さん、雑誌で取材された時の記事を見せてくれたり、仲間内で旅行した時の記念写真を見せてくれたりして、結構話好きなようなので、一人で訪れても、寂しくないと思います。
もし、親父さんが話し相手になってくれなくてもこの猫を見ながら飲んでいるだけでものんびりできます。
並んでいる酒瓶も僕が大学生の時にお酒を飲みだした頃のものがいっぱいあります。
このホワイトは大学の時にバイト代でよく買っていた気がします。
タイムトンネルを抜けたような、不思議な感覚が味わえるお店でした。
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